2016年9月20日火曜日

【学問のミカタ】料理こそ経済学!

皆さん、こんにちは。
9月統一テーマ「食」を担当する野田です。今日は、経済学の教材として料理を考えてみたいと思います。


大学生の中には家族のために夕食を作ったり、一人暮らしを契機に料理をはじめたという人が多いかと思います。図にあるとおり、そもそも日本では、共働き世帯が年を追うごとに増えています。ということは、男性でも女性でも家事、とくに料理ができなければなりません(すべて外食というのは、金銭的に厳しいでしょう)。仕事によれば、女性の方が遅く帰ることも少なくないでしょう。男性にとって、料理は非常に重要な恋愛・生活ツールなのです。

最近、カレー粉ではなくスパイスからカレーを作ることに興味を持っています。いろいろ調べた結果、簡単にできそうなレシピを見つけました。

このレシピのいいところは、4種類(ターメリック、クミン、レッドペッパー、コリアンダー)の基本スパイスと塩を大さじ1ずつ配合するだけで良いのです(ガラムマサラは仕上げ用で数振りでよい)。しかしどのスパイスも持っていなかったので、近所のスーパーで買い求めました。



ここで問題となるのが、5種類のスパイスを一度に揃える必要があったということです。
税抜き価格で、1185円でした(ターメリック:255円、クミン:185円、レッドペッパー:190円、コリアンダー:190円、ガラムマサラ:365円)。

ものを作るのに最初に必要な購入という意味で、これらは初期費用とよばれています。維持管理費用よりも初期費用は高くつきます。実際、1185円は少し高く感じるかもしれません。

しかし、安心してください。
基本4種のスパイスは3-4回使えますし、ガラムマサラはもっと使えます。話を簡単にするために、基本4種のスパイスは4回、ガラムマサラは20回で使い切るとすれば、一回あたりの値段は約223円(205円+18.25円)になります。さらにこのレシピは3-4人前なので、冷凍できれば、さらに一食あたりの費用は下がります。これで美味しいご飯が食べられるのなら、決して高くはないのです。

経済学は、ある予算の中で、便益と費用の差、つまり純便益を最大化しようとするのが、人間の行動原理とみなしてきました。これはまさに、料理にあてはまります。決められた予算のなかで食材を買い、料理を作り、自分や家族の幸せな顔をみながら食べるのです。しかも料理は、人に創意工夫を促すので、仕事にも役に立ちます。



私にとって大事なことですが、自分が料理を作れば、嫌いな食材を極力使わずに済みます。ちなみに私は玉ねぎが嫌いなため、今回のカレーにはセロリで代用しました。皆さんも創意工夫しながら料理を楽しみましょう(写真は上記レシピに基づくカレーです。辛いですが胃もたれしなかったです。ちゃんと私が作りました)。

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投稿者:野田浩二